『法華経』は初期大乗仏教を代表する経典であり、大乗仏教が伝播した諸地域において大きな足跡を残してきた。とりわけ、日本においては一切衆生の成仏を説く経典として受容され、熱烈な法華信仰を生み出し、現代にまで広く影響を与えている。近代仏教学においても、ビュルヌフによるフランス語訳、ケルンと南條文雄による校訂本出版をはじめとする文献学的・思想史的研究が、斯学の発展に大きなインパクトを与えてきた。今日にいたるまで、日本における『法華経』研究は質量ともにすぐれた成果を積み重ねている。このような意義を踏まえ、本学での年次大会開催にあたり、『法華経』ならびに法華思想をめぐる特別部会を開催し、広く『法華経』研究者のお力添えをいただいて、最新の成果を公開するものである。
大会実行委員会
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